《 9日 》 四阿山
あずまや高原ホテル 〜 四阿山 (往復)
山仲間のハイジさん&ちー隊長と春日部の自宅で合流し、四阿山の登山口にある『あずまや高原ホテル』に前日の3時過ぎにチェックインする。 ホテルは建物の一階部分がまだ完全に除雪されておらず、ホテルの従業員さんから、先日の大雪の時は宿が孤立し、お客さんが帰れなくなったという苦労話を耳にした。
昨年のネパールの山行の報告会を深夜まで行い、翌朝8時半過ぎにホテルを出発する。 すでに登山者用の駐車場には何台もの車が停まっていた。 四阿山(2354m)は5年前の2月に山仲間のゆきさんとスキーで登って以来だ。 予想どおり、ホテルの脇にある登山口からトレースがうるさいほどついていたが、 出発が遅かったことが幸いして前後に登山者の姿はない。 30分ほど樹林帯の中のゆるやかな坂を登り、雪原と化した明るい牧草地に出た。 天気は昨日の予報以上に良く、風もなく絶好の登山日和だ。 北アルプスの銀嶺が一望され、足取りも軽くなる。 しばらくは無木立の緩やかな牧草地の斜面を登る。 積雪は豊富で、周囲の山々も含め、山の白さがいつもとは明らかに違う。 中間部の白樺の疎林では後続のパーティーに道を譲り、ハイジさん&ちー隊長は購入を検討しているスノーシューやワカンを試し履きしながら、終始マイペースで山登りを楽しむ。 山頂手前の針葉樹には、未だに降雪直後のように雪が積もっていた。 ボードやスキー、そして10名以上のツアーの団体が次々と山頂から下ってくる。 山頂直下からは雪庇が断続的に見られるようになり、そのユニークな景観に思わず笑みがこぼれる。 さすがにここからは風が強い。 図らずも私達が一番最後の登頂となり、正午過ぎに山頂に着いた。
猫の額ほどの狭い山頂は360度の大展望で、岩菅山などの志賀高原の山々はもちろんのこと、この時期には珍しく谷川連峰の山々も見渡すことが出来た。 しばらくすると山頂は私達だけで貸し切りとなった。 すでに眼下となった根子岳(2207m)の背後には、頸城三山から北アルプス、乗鞍までまだこの時間帯でもすっきりと望まれた。 30分ほど山頂で展望を愛でながら寛ぎ、すでに誰もいなくなった静かな往路を下り、3時半に登山口のあずまや高原ホテルに戻った。 ホテルの宿泊者は当日中は無料で入浴出来るため、浅間山を望む露天風呂で汗を流してから帰途に着いた。