《 1日 》 二子山
二子山登山口 〜 股峠 〜 東岳 〜 股峠 〜 西岳(東峰・中央峰・西峰) 〜 魚尾道峠 〜 ローソク岩 〜 股峠 〜 二子山登山口 (周回)
ネパールから帰国してから咳が止まらず、また仕事と諸事に追われていたが、ようやくそれからも少し解放され、寸暇を惜しんで秩父の二子山に行った。 二子山は東岳と西岳とからなる双耳峰で、登山よりもロッククライミングのゲレンデとして愛好されている岩山だ。 近くに両神山という人気の山があるため、訪れる人は少ない。 前回登ったのは14年前で、以前所属していた山の会の忘年山行の幹事役で行った懐かしい想い出がある。 8時前に国道299号線の志賀坂峠手前の車道を少し入った登山口を出発。 地味な登山口は以前からあったトイレが新しくなっていたくらいで何ら変わりはなかったが、入山者数を調べる手押しのカウンターが置かれていた。 登山口から標高差で400mほどの股峠(東岳と西岳との鞍部)に上がり、前回と同じように峠から東岳(1122m)の山頂を往復して股峠に戻る。 東岳から見た西岳の岩峰は低山ながら迫力がある。 予想どおり東岳の山頂は貸し切りだった。 股峠から西岳(1165m)へは“上級者コース”と名付けられた岩尾根と“一般コース”と名付けられた巻き道があるが、迷わず上級者コースを辿る。 踏み跡は一般コースの方が明瞭なので、意識して上級者コースへの踏み跡を辿らないと一般コースに導かれてしまう。 上級者コースには以前鎖はなかったが、その後一時的に鎖が設置されたようだった。 確かに下りにこのルートを初めて下る時はロープがあった方が良いだろう。 岩場は短いが部分的に3級程度でスリリングだ。 但し、妙義のように岩が脆くないので安心して登れる。 西岳は東峰・中央峰・西峰のあまり顕著ではない三つの岩塔が連なっている。 痩せた頂上稜線は高度感があり、また展望もすこぶる良い。 南側の垂壁からはクライマー達の声が聞こえてくる。 東峰と中央峰との間で一般コースと合流し、最高点の中央峰に10時半に着く。 快晴無風の山頂は暖かく、のんびりと寛ろぐ。 東峰に人影が見えたので山頂を発ち、頂上稜線を西峰に向けてさらに縦走し、西峰の先の坂本下降点から魚尾道峠方面に向けて急坂を下る。 ここには以前と変わらず鎖があった。 前回は魚尾道峠を経て国道299号線に下ったが、今回は『ローソク岩』と呼ばれる岩塔を経由して再び股峠に戻り、僅かに残る紅葉を愛でながら往路を登山口に下った。