2  0  1  3  年     2  月  

《 9日 》    御座山

栗生コース登山口 〜 御座山  (往復)

   御座山(2112m)は独立峰で山頂からの展望は良いが、どのルートからでも簡単に登れてしまうため、最近では登る機会を逸していた。 御座山には過去2回登ったことがあるが、最後に登ったのは12年前の山の会の忘年山行だった。 この時は偶然にも冬毛の真っ白なオコジョと山中で遭遇したことが記憶に新しい。 今年は例年よりも積雪が多いので、2月であれば連休中でも入山者は少ないと思った。 但し積雪により各登山口へアプローチする道路の状況が分らないので、一番確実な南側の栗生の集落から登ることにした。 このルートで登るのは初めてだ。 上信越道の佐久平PAで前泊し、翌朝小海町を経由して登山口の栗生の集落へ向かう。 栗生のバス停から先の登山口までの林道の積雪は数センチで、運良く数キロ先の林道の終点にある登山口まで車で入ることが出来た。 予想どおり登山口には車が停まってなかった。 7時半に登山口を出発。 天気は予報以上に良い。 雪に覆われた沢から取り付くと、すぐに道幅の広い登山道になった。 積雪は10センチほどで、1週間ぐらい前の古いトレースの名残が微かに雪の上に残っていたが、いつの間にかそれも無くなった。 この辺りは寒冷地なので木々には霧氷が見られ、気温の上昇と共にパラパラと舞ってくる。 登山口から1時間少々でこのルートの唯一のポイントとなる不動の滝に着いた。 滝から先は登山道の幅も狭く勾配も少し増してきたのでアイゼンを着ける。 樹間からは金峰山や天狗山が見え始め、山頂での展望が期待出来た。 積雪は次第に増えていったが、雪が締まっているので登るのにそれほど支障はない。 急勾配の斜面には鎖が何本か設置されていたが、半分くらいは雪に埋まっていたので掘り出しながら登る。 鎖場を過ぎると積雪がさらに増し、雪も柔らかくなってきたので登るペースが落ちたが、元々このルートのコースタイムは山頂まで2時間少々なので全く問題ない。 御岳神社の小さな祠がある小さなピークを越えて僅かに下ると、山口の集落からの登山道と合わさる金山沢のコルとなり、そこから少し登り返すと頭上に山頂直下の避難小屋が見えた。 新しい避難小屋の内部は広く、とても快適そうだったので、機会があれば是非泊まってみたいと思った。 避難小屋の前で白岩方面からの登山道と合流したがトレースは無く、ここしばらくは山頂に来た人がいないことが分かった。 避難小屋から目と鼻の先の岩稜に飛び出すと一気に展望が開け、眼前の八ケ岳や奥秩父の山々、南北のアルプス、蓼科山、浅間山、両神山、そして西上州の山々など周囲に見える山は全て見渡せた。 雪に覆われた岩稜を数10m辿った先が山頂で、予想よりも早く11時前に着いた。 好天に恵まれた山頂は風も無く、1時間近く360度の大展望を楽しみながら寛いだ。 3連休なので誰かは来るだろうと思ったが、午前中には誰も登って来なかった。 重い腰を上げて正午前に山頂を辞して往路を戻る。 下山中に3人の方とすれ違っただけだった。 トレースのある下りは無雪期と変わらない速さで下れたので、まだ陽の高い1時過ぎに登山口に着いた。 下山後に栗生の集落から車で10分ほどの所にある公営の日帰り温泉施設『滝見の湯』に立ち寄る。 この温泉施設には露天風呂やサウナ、無料休憩所もあったが@350円と格安で、時間も早かったので連休中にもかかわらず空いていた。 入浴後に明日の天気予報を調べると、冬型が弱まり長野県中部の降水確率が10%と昨日の予報よりも良くなったので、予定していた経ケ岳の登山口の仲仙寺に向かった。


栗生のバス停から先の林道の終点にある登山口まで車で入ることが出来た


栗生コース登山口の案内板


雪に覆われた沢から取り付くとすぐに道幅の広い登山道になる


木々の霧氷


不動の滝の手前付近


全面結氷した不動の滝


不動の滝からアイゼンを着けて登る


樹間から見た天狗山


積雪は次第に増えたが、雪が締まっているので登るのに支障はない


急勾配の斜面には鎖が何本か設置されていた


御岳神社の小さな祠がある小さなピーク


山頂直下から見た山頂の岩塔


金山沢のコルから山頂へ登り返す


新しい避難小屋


避難小屋の内部は広く、とても快適そうだった


避難小屋から目と鼻の先の岩稜に飛び出すと一気に展望が開けた


雪に覆われた岩稜を辿って山頂に向かう


岩稜から見た八ケ岳


雪に覆われた岩稜を辿って山頂に向かう


御座山の山頂


好天に恵まれた御座山の山頂


山頂から見た茂来山    遠景は浅間山(右端)と北アルプス(左)


山頂から見た金峰山(中央)


山頂から見た男山(右)と天狗山(左)    遠景は甲斐駒(右)と北岳(左)


山頂から見た蓼科山(中央)    遠景右は北アルプス


重い腰を上げて山頂を辞する


公営の日帰り温泉施設『滝見の湯』


2 0 1 3 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P