《 13日 》 鼻曲山 ・ 留夫山 ・ 浅間隠山
長日向 〜 鼻曲山 〜 留夫山 〜 熊野神社 〜 旧軽井沢 (縦走)
二度上峠下 〜 浅間隠山 (往復)
3三連休の中日は14年ぶりに鼻曲山(1655m)に登った。 鼻曲山の山頂に至る登山道は5本あるが、前回は東側の霧積温泉から鼻曲山に登り、角落山(1393m)まで往復したので、今回は西側の長日向から鼻曲山に登り、東側の剣ノ峰(1429m)まで往復してから留夫山(1590m)経由で南側の旧軽井沢に下り、路線バスで長日向に戻ることにした。 道の駅『しもにた』に前泊し、翌朝登山口の長日向に向かう。 途中、下山口とした旧軽井沢のバス停で長日向方面に行くバスの発車時間を確認する。 冬期は便数が少ないが、それでも1日7便ほどあった。 長日向のバス停付近の林道の空スペースに車を停めて7時過ぎに出発。 別荘地の先の通行止めのゲートから除雪されてない林道を進む。 振り返ればカラ松林の樹間からモルゲンロートに染まる浅間山が間近に見える。 40分ほどで道幅の広い林道と交差し、そこから山道となった。 長日向からの登山道は『乙女コース』と名付けられていて、道幅は広く傾斜も緩い。 積雪は10センチほどあるが、正月のトレースが残っているので無雪期と同じ感覚で歩ける。 山頂直下からは笹原となり、労せずして9時前に小天狗という山頂脇のピークに着く。 こちらの方が山頂(大天狗)よりも展望が良い。 眼前の浅間山や浅間隠山は言うに及ばず、八ケ岳や北アルプス、志賀高原の山々、妙義山などが良く見渡せた。 どのルートからでも短時間で登れる山なので、思惑どおりこの時間帯の山頂は貸し切りだ。 急ぐ旅ではないので、快晴無風のピークで30分ほど展望を愛でながらゆっくり寛ぐ。 当初はここから剣ノ峰まで往復する予定だったが、山頂から見た剣ノ峰がとても小さく見えて気持ちが萎えてしまい、逆に立派に見えた浅間隠山に登りたくなったので、剣ノ峰を往復するのは止めて旧軽井沢に下山することにした。 鼻曲峠で霧積温泉への登山道を左に分け、山名標識のない金山(1602m)の山頂を経て留夫山(1590m)に登る。 地味な留夫山の山頂は灌木に囲まれ展望は無いが、一等三角点の標柱と標石があり、コレクターが訪れている痕跡が残されていた。 留夫山から雪が溶けて制動が利かなくなった斜面を駆け下り、どこが山頂か分からないような平らな一ノ字山(1336m)を過ぎると、車道が通じる旧碓氷峠まで緩やかな下りが延々と続いた。 旧碓氷峠付近には熊野神社があり、バスの発車時間に合わせてお参りする。 旧碓氷峠の遊覧歩道は歩かず、車道を下って旧軽のメインストリートに向かう。 久々に浅野屋でパンなどを買いながら、観光客で賑わうメインストリートを通り、旧軽井沢のバス停を1時19分に発つ北軽井沢行のバスに乗って長日向のバス停で下車する。 ローカルな路線バスかと思ったら、意外にもベンチシートの立派な観光バスだった。 午後に入ってからも好天が続いたので、浅間隠山(1757m)の登山口となる二度上峠に向かう。 県道54号線の除雪は完璧で、二度上峠付近の駐車場にはまだ数台の車が停まっていた。 2時半に二度上峠下の登山口を出発。 前回登った時期は定かでないが、やはり何かの都合で午後から登ったような記憶が朧げに残っている。 下山してくる山岳会の団体、その他のパーティーと何度かすれ違う。 明日の予報が破天荒ということもあり、さすがに天気は下り坂になってきた。 山頂直下は鼻曲山と同じように笹原になっていて、先ほど辿った鼻曲山から留夫山への稜線が良く見えた。 4時前にすでに誰もいなくなった浅間隠山の山頂に着く。 陽射しは薄雲に遮られて弱いが、風も無く気温が高いので、寒さは全く感じない。 冬場の日帰り登山でこの時間帯に山頂にいることはないので、その違和感がとても面白い。 展望方位盤が置かれた無木立の山頂からは、鼻曲山からは見えなかった日光の山々なども遠望され、時間が経つのも忘れ30分ほど展望を愛でながらゆっくり寛ぐ。 下りは6本爪のアイゼンを着けて早足で下り、日没ちょうどに登山口に着いた。