2  0  1  2  年     3  月  

《 18日 》    角落山

はまゆう山荘 〜 角落山 (敗退)  (往復)

   週末は日曜日に晴れの予報が出ていた群馬県南部にある鼻曲山に登ることにした。 群馬県と長野県との県境にある鼻曲山には12年前の4月上旬に南側の『霧積温泉』から角落山とセットで登ったことがあったので、今回はその両方の山を北側の『はまゆう山荘』から周回するルートで登ることにした。 国道406号線脇の休憩所に前泊し、早朝はまゆう山荘の駐車場に移動して6時半に出発。 気温が異常に高く、すでに4度もあった。 冬期通行止めの角落山の登山口への林道は雪で覆われていたが、トレースが結構あったので、この時期に角落山へ登る人がこんなに多いのかと驚いたが、トレースの主は釣り人かあるいは山荘からの散策の人だったらしく、45分ほど歩いた林道の分岐点で消えていた。 角落山へは男坂と女坂という二つの登山道があり、今回は男坂を登る予定でいたが、男坂の取り付きは予想以上に雪が多く、登山道が全く分からなかったので、林道の終点が登山口となっている女坂から登ることにした。 林道の雪は次第に深くなったのでワカンを履いて歩く。 気温が高いため雪が柔らかくて歩きにくい。 9時前にようやく女坂の登山口に着く。 天気は予報以上に悪く曇っていた。 登山口には大きな矢印がコンクリートの壁に記してあったので、2万分の1の地形図を見ながら古い赤テープなどを辿って進んだが、しばらく行くと藪っぽくなり、赤テープも消えてしまった。 前回の奥多摩の山でもルートミスをしているので、登山口に戻って目を凝らしてルートを探すと、矢印の指す方向の尾根に青いビニール紐が付けられた新しいプラスチックの杭が見えた。 尾根に取り付くと数十メートルおきに同じ杭があったので、地形図とは違うがその尾根を登り始めた。 尾根は急で雪が腐っているため非常に登りにくかったが、右手にこれから辿る鼻曲山や浅間隠山などが見え、左手には指呼の間に角落山の山頂が見えた。 正面に見える剣ノ峰の手前で登山道は角落山に向かって左へトラバースするはずだったが、途中からは杭も無くなり尾根はどんどん痩せていった。 間もなく尾根は剣ノ峰直下の岩場に突き当たった。 そこには何か目印があると思われたが、いくら探してもそれらしきものは無く、辿った尾根は間違っていたことが分かった。 時間もだいぶ経過し天気も次第に悪くなってきたので角落山は諦め、正面の岩場を右から巻いて剣ノ峰から鼻曲山への稜線に強引に登ってしまおうと、10mの補助ロープで確保しながらトラバースを試みたが、斜面は急で雪も腐っているので時間が掛かるのみならず危険だったのでやむなく途中で引き返した。 登山口まで戻る時に注意深く先ほどの杭の続きを探すと、尾根の途中から全く関係のない赤沢川の堰堤の方向に向かっている杭が見えた。 再び登山口まで戻り、周囲を徘徊して登山道を探す。 矢印とは反対の沢状の地形を登って行くと雪の中から出ていた岩に大きなペンキマークがあった。 登山道の取り付きは水流の少ない沢あるいは涸れ沢で、その沢床の岩に明瞭なペンキマークが付けられていることが推察された。 それゆえ登山道を示すテープ類が無かった(必要ない)訳だ。 最初に見た古い赤テープは増水時のためのものだったのかもしれない。 間もなく登山道が沢から離れると赤テープが間違いなく誘導してくれるようになったが、稜線手前のトラバース地点では先ほどと同じように斜面が急で雪の状態が悪く、とうとう妻のモチベーションが切れてしまった。 すでに1時を過ぎ、天気はますます悪くなっていたので、それも仕方がないと思った。 案の定、下山途中から小雨が降ってきた。 無理して角落山に登らなくて良かったと同時に、この天気では鼻曲山にも行かなくて良かったと思った。


角落山の登山口への林道は雪が柔らかくて歩きにくかった


角落山の登山口にあった大きな矢印(誤って登った尾根は右で登山道は左だった)


登山道ではない尾根から見た浅間隠山


尾根はどんどん痩せていった


剣ノ峰直下の岩場の下をトラバースする


登山口から矢印とは反対の沢状の地形を登る


岩に記された大きなペンキマーク


最終到達地点から見た角落山


2 0 1 2 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P