2  0  1  2  年     3  月  

《 3日 》    棒ノ嶺 ・ 日向沢ノ峰

   奥茶屋 〜 棒ノ嶺 〜 長尾ノ丸 〜 日向沢ノ峰 〜 桂谷ノ峰 〜 日向沢ノ峰 〜 踊平 〜 奥茶屋  (周回)

   週末の天気予報は冴えなかったので山行の計画は無かったが、直前に予報が良くなったので急遽奥多摩の山に行くことにした。 最近の登山ブームで人の多い石尾根の山々などの“表通り”には足が向かず、“裏街道” の長沢背稜の前衛の三ツドッケまで棒ノ嶺から辿ることにした。 JRの川井駅から車で15分ほどの奥茶屋の登山口の駐車スペースに前泊し、翌朝6時に棒ノ嶺に向けて登り始める。 電車やバスでアプローチする人が多いこの界隈の低山に早朝から入山する人はいない。 登山道に入るとすぐに『登山道の崩落に注意』という新しい看板があった。 その看板のすぐ脇にトレースらしきものがあったので、道なりに直進するのを止めてそのトレースを辿る。 トレースは獣のものだったが、所々の木々にテープ類が付けられていたのでこれを追って先に進むと、沢の源頭部のような所となり倒木などで急に道が不明瞭になった。 これが登山道の崩落場所だと思って周囲を徘徊して登山道を探すが一向に見当たらない。 1時間ほど徘徊しても活路が見い出せないので仕方なく登山口に戻り、あらためて看板の先を見ると、僅か1mほど登山道が荒れているだけで通行には全く問題が無く、もしこの余計な看板がなければ全く迷う所ではなかったことが分かった。 また誤って辿った道は作業道だったようだが、看板を取り付けた人はその存在を知らなかったのだろうか?。 結局1時間半ほど時間をロスしてしまったので棒ノ嶺の山頂に着いたのは8時半になってしまった。 あいにく天気は先週の日曜日と同じように予報以上に悪かった。 無雪期は大勢のハイカーで賑わう山頂も今日は誰もいない。 棒ノ嶺から長尾ノ丸に続く尾根には10センチほどの積雪があったが、トレースは無かった。 今度は自らのミスで山頂直下で縦走路を外して、違う尾根に引き込まれてしまい30分ほどロスをしてしまう。 次の目立たないピークの槙ノ尾山に着くと、名栗湖から登ってきた新しいトレースが進行方向に続いていた。 トレースに従って長尾ノ丸は山頂を巻き、小さなアップダウンを繰り返しながら展望に恵まれない鬱蒼とした尾根を日向沢の峰に向かって進む。 有間山方面へ周回すると予想されたトレースの主が途中で引き返してきた。 日向沢の峰から先は雪が深いので、引き返してきたとのことだった。 2時間の道迷いによるロスは思った以上に妻にボディーブローを与え、日向沢の峰への登りではペースがかなり落ちた。 三ツドッケはすでに諦めていたが、その手前の蕎麦粒山も危なくなってきた。 1時にようやく日向沢の峰に着いた。 雲が多く、奥多摩の山々は辛うじて見えるが、遠くの山は全く見えない。 蕎麦粒山方面の縦走路には今日の新しいトレースがあった。 山頂で休憩していると単独の方が二人相次いで通過して行った。 一人は川苔山からの縦走とのことだった。 すでに1時を過ぎてしまい蕎麦粒山までも時間的に無理だが、霧氷が綺麗な防火帯の尾根を一つ手前の目立たないピークの柱谷ノ峰まで1時間ほどかけて往復する。 当初は棒ノ嶺から尾根をピストンする計画だったが、尾根のアップダウンが多く帰路も時間が掛かりそうなので、川苔山方面に少し下った踊平から車を停めた奥茶屋の先の林道に出る周回ルートに変更した。 予想どおり踊平から林道に下る登山道にはトレースが無く、またしばらく誰も歩いてないような雰囲気がした。 標高は1000mほどしかないが、登山道は全く分からず雪は今日の行程中一番多く膝まであった。 愛好家の付けたビニールテープと2万分の1の地形図だけが頼りだ。 下りなのでスノーシューは履かずにそのまま下る。 間もなく大丹波川に沿って歩くようになると川苔山に向かうトレースが現れ、日没前に下山できる目処がついた。 最後は舗装された林道を30分ほど下り、まだ僅かに明るさの残る5時半過ぎに車に着いた。


のっけから作業道に迷い込む


棒ノ嶺の山頂


棒ノ嶺の山頂直下で縦走路を外して違う尾根に引き込まれる


縦走路に戻って槙ノ尾山へ向かう


春を感じさせる縦走路


縦走路から見た有間山


日向沢の峰への登り


日向沢の峰


日向沢の峰から見た蕎麦粒山


桂谷ノ峰から見た蕎麦粒山


桂谷ノ峰付近の明るい防火帯の尾根


踊平から林道に下る登山道は雪が深かった


2 0 1 2 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P