2  0  1  1  年   1  1  月  

須走口 〜 富士山  (往復)

    年末年始に予定しているエクアドルの山への高所順応で今年4回目の富士山に登った。 エクアドルにご一緒する山仲間のKana-catさんも直前にご一緒出来ることになったが、さらに急遽Kana-catさんの山仲間のShiroさんもご一緒出来ることになり、訓練山行は一変して親睦山行となった。 高所順応が目的だったので久々に富士宮口から登ろうと思っていたが、富士宮口5合目への道路が先週から夜間通行止めとなってしまったので、仕方なく須走口から登ることになった。 海外登山の師匠でもあるShiroさんとは、以前からメールのやり取りやボリビアの山のガイドブックをお借りしたことはあったが、実際にお会いするのは初めてだった。 お互いにHPで何度となく顔を見ているため、初対面という感じは全くしなかった。 駐車場を6時過ぎに出発し、登山道の入口でご来光を迎える。 7時半になれば富士宮口5合目への道路の夜間通行止めが解除となるので、周囲に登山者の影はない。 天気は予報以上の快晴で、この時期にしては暖かい。 Shiroさんにマナスルの土産話をしながら登っていくと、意外にも中年の男性が前を歩いていた。 追い越し際に挨拶を交わすと、何と知人のマックさんだった。 マックさんとは3年前にチリの山(オホス・デル・サラド)を一緒に登り、サンチァゴで別れて以来の再会だった。 マックさんは住まいが神奈川県なので富士山はホームグランドのようだ。 聞けば、年末年始に南極のビンソン・マシフ(4897m)に登るための訓練とのことで、私達と全く同じ境遇だった。 マックさんは休まずにゆっくり登る訓練をされるとのことだったので、6合目の小屋から私達が先行する。 7合目を過ぎると新雪が見られるようになり、8合目からアイゼンを着けて登る。 8合目で休憩していると、還暦を迎えたとは思えない足取りでマックさんが颯爽と追い抜いて行った。 いつも須走口を登っているというマックさんは、登山道ではなくブル道を登って行ったので、私達もマックさんの後を追うことにした。 8合目からは風が強まり、小石や氷片が頻繁に飛んでくるようになった。 また時折富士山特有の突風が吹くので、常に上からの落石に注意しながら登る。 終始遅いペースで健脚のKana-catさんとShiroさんには申し訳なかったが、先に到着していたマックさんにも迎えられて正午前には何とか須走口の頂上に着いた。 須走口の頂上は毎度のことながら強風が吹き荒れていた。 妻とマックさんは風が強いので剣ケ峰には行かないというので、しばらく休憩してから私とKana-catさんとShiroさんの3人で剣ケ峰に向かう。 突風に備えて念のため補助ロープでアンザイレンする。 出だしのコルは風の通り道で台風並みの風だったが、それを過ぎると風向きとの関係で風は弱くなり、一番の核心と思われた山頂直下の急坂は風も弱く、足元の雪も凍ってなかった。 御殿場口から登られたという新人さんと山頂で写真を撮り合い、お鉢回りはせずに往路を引き返す。 須走口の頂上からの下山もマックさんの後を追うようにブル道を下り、途中で追いついたマックさんと一緒に登山道には戻らず、そのまま駐車場までブル道を下った。 マックさんが最近登られたエベレストやマッキンリーの土産話を聞きながら下ったので、全く退屈せずにいつの間にか駐車場に着いてしまった。


人影の無い須走口の登山道の入口


天気は予報以上の快晴となる


知人のマックさんと3年ぶりに再会する


7合目を過ぎると新雪が見られるようになった


8合目を登るマックさん


8合目から新雪のブル道を登る


山頂直下を登るKana-catさんとShiroさん


須走口の頂上


須走口の頂上付近から見た剣ケ峰


剣ケ峰


剣ケ峰から見たお釜


須走口の頂上に戻る


雲海に映し出された富士山


マックさんと一緒に駐車場までブル道を下る


2 0 1 1 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P