2  0  1  1  年     7  月  

《 18日 》    横岳 ・ 硫黄岳

美濃戸 〜 赤岳鉱泉 〜 (小同心クラック) 〜 横岳 〜 硫黄岳 〜 赤岳鉱泉 〜 美濃戸  (周回)

    秋に予定しているネパールのマナスル登山の参加メンバーの親睦を兼ねて、ガイドの平岡さん、Fさん、Sさんと私の4人で八ケ岳(横岳)の小同心クラックの登攀を行った。 前日に説明会を行ったユースホステル『ポニー』を5時に出発し、美濃戸まで車で入る。 3連休の最終日らしく次々と登山者が下ってくる。 赤岳鉱泉の先で登山道を外れ、大同心稜の明瞭な踏み跡を登り、大同心の基部から小同心の基部へ草付をトラバースして行く。 暑さを危惧していたが、朝から曇りがちな天気で涼しく、小同心クラックの取り付き付近では風も強くなり長袖のフリースを着るほどだった。 FさんとSさんは共にクライミングが大好きなようで頼もしい。 取り付きから小同心の頭までは“クラック”というよりも、体がすっぽり入るクーロワール状の3級+のルートで、セカンドであれば登山靴でも登れそうだった。 ガバのホールドが多いので、初見でなければリードも可能だと思われたが、部分的に難しい所があるのでそれなりの覚悟がいるだろう。 2ピッチ+僅かに登ると小同心の頭に達し、そこからはしばらく明瞭な踏み跡のある緩やかな尾根となり、最後にもう1ピッチを登って3連休で賑わう横岳(奥ノ院)の山頂にひょっこり飛び出した。 登攀具を解き、登山靴に履き替えて硫黄岳方面に下る。 しばらく下ると図らずもコマクサの群落がいたるところに見られるようになった。 ロープが張られて監視員もいた。 盛夏にはまず来ない山域なので、何か得をしたような気分だった。 コマクサの写真を撮りながらさらに下って行くと、硫黄岳山荘の手前で反対側から登ってきた野口健さんとバッタリ出会った。 今春のエベレスト登山やマナスルの話に花が咲き、しばらく皆で立ち話をする。 野口さん曰く、海外から戻ってくると緑濃い日本の山に癒されるとのことだった。 硫黄岳を経由して赤岳鉱泉に下り、美濃戸までお喋りをしながら下った。 もう一人のメンバーのKさんとは今回ご一緒出来なかったが、このメンバーなら長い登山期間中も楽しく過ごせるのではないかと思った。


大同心稜の基部から見た阿弥陀岳


大同心の基部から見た大同心


大同心の基部から小同心の基部へ草付をトラバースする


小同心クラックの取り付き


1ピッチ目をリードする平岡さん


平岡さんを確保するSさん


1ピッチ目を登るSさんとFさん


1ピッチ目の終了点から見た大同心


2ピッチ目を登るSさん


2ピッチ目を登るFさん


小同心の頭からはしばらく明瞭な踏み跡のある緩やかな尾根になる


小同心の頭から見た硫黄岳


小同心の頭


小同心の頭付近から見た阿弥陀岳


小同心の頭付近から見た横岳(奥ノ院)


3ピッチ目を登るSさんとFさん


横岳(奥ノ院)の山頂


コマクサの群落


横岳から硫黄岳への縦走路から見た小同心(中)と大同心(右)


野口健さんとバッタリ出会う


2 0 1 1 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P