《 6日 》 蓼科山
女神茶屋 〜 蓼科山 (2往復)
蓼科山の登山口の女神茶屋の駐車場に前泊し、未明の2時に出発。 今日はマナスルのアタック時の装備のテストを行うことが目的なので、高所靴にアイゼンを着け、マイナス35度仕様の厚い羽毛服の上下を着て登り始める。 蓼科山は無雪期なら2時間ほどで登れるので、この時間から登る人はいない。 積雪はかなりあるが、登山道には見事なトレースが出来ている。 本番を想定し、山頂まで4時間ほどかけてゆっくり登る予定でいたが、出発時の気温がマイナス5度と異常に高く、30分ほどで羽毛服の上着を脱ぐ。 テスト後に判明したが、これは気温もさることながら、高所靴にアイゼンという組み合わせが非常に負荷がかかるためだった。 中間点の2130mの標識を過ぎると、気温もマイナス10度近くまで下がり風も出てきたので再び羽毛服を着る。 森林限界からは風が一段と強まり、10m以上の風が断続的に吹くようになって、テストには相応しい気象条件となった。 まだ暗い5時半に山頂に到着。 気温はマイナス10度で、風は瞬間的には20mほどの飛ばされそうなほどの強さだ。 広い山頂をわざと風の強い所を歩いたり、立ち止まったりして耐寒テストを行う。 さすがに高所用の羽毛服の機能は素晴らしく、酸素さえ濃ければ全く寒さは感じない。 間もなくご来光となったが、ちょうど気圧の谷が上空を通過したため、テストにはちょうど良かったものの、展望は冴えなかった。 強風が吹き荒れる山頂で2時間ほど耐寒テストを行い、7時半に下山する。 中間点でようやく登ってくる方とすれ違った。 今日は登る人が少ないのかと思っていたら、駐車場に着く手前辺りから次々と登ってくる人達とすれ違った。 8時半過ぎに駐車場に着くと、予報に反して天気は良くなってきたので、急遽もう一度訓練のため普通に登ることにした。 下着以外はザックや靴まで全て変え、身軽になって登る。 シングルの冬靴がサンダルのように軽く感じられ、2時間足らずで山頂に着く。 天気は良くなったが風は相変わらず強く、トンボ返りで下山する。 雪が締まっていたため下りもあっという間で、正午に駐車場に着いた。