2  0  1  1  年     3  月  

《 5日 》    入笠山 ・ 釜無山

    沢入 〜 入笠山 〜 大阿原湿原 〜 程久保山 〜 無名峰(2033m) 〜 釜無山 〜 大阿原湿原 〜 沢入    (周回)

    南アルプス最北端の入笠山は展望の良い山として有名だが、その近くにある釜無山は登山道もある2000m峰としては寂峰だろう。 林道が山頂近くを通っているため無雪期には登る気がしないが、積雪期に鋸岳までの縦走の可能性を検証してみたかったので、いつか行ってみようと機会をうかがっていた。 今回はスキーにするかスノーシューかで迷ったが、直前のネットの情報で入笠山が例年より雪が少ないとのことだったので、スノーシューで行くことにした。 中央道の八ヶ岳PAに前泊し、翌朝6時半に入笠山の登山口の沢入の駐車場を出発。 まずは十数年ぶりの入笠山へ登る。 ほぼ同時に2台の車から単独者が出発したが、いずれも山スキーだった。 私も相棒の妻が旅行中なので2週続けての単独行だ。 登山道には立派なトレースがあり、入笠湿原を経て1時間半足らずで入笠山の山頂に着く。 この時期は殆どの人が山麓のスキー場(富士見パノラマリゾート)からのゴンドラを利用するため、人気の山もこの時間帯は貸切りだ。 快晴無風の天気に恵まれ、百名山の山が一番多く見られるという山頂からの大展望を楽しむ。 なだらかな山容の釜無山も見えたが、山頂は樹林に覆われ展望は無さそうだった。 静かな山頂で30分ほどのんびりと寛ぎ、釜無山の登山口となる大阿原湿原方面に下る。 仏平峠(首切清水)からは雪の積もった車道を歩く。 古いスノーシューとツボ足のトレースがあった。 大阿原湿原からは富士見に下る車道と別れて釜無山への林道に入る。 この林道は途中から未舗装となるようだが、雪のため今日は分からない。 古いスノーモービルの轍があったので、ツボ足のまま進む。 途中にある程久保山は往路では巻いて行く予定だったが、シカのトレースに惑わされて登ってしまった。 途中から雪が深くなり、スノーシューを履く(その後下山時まで履いていた)。 山頂は展望がなく標識も見当たらなかったので、この時点では山頂だとは気が付かなかった。 それが原因して釜無山への取り付きも間違ってしまい、赤布につられて隣の2033mの無名峰にも登ってしまったが、こちらは甲斐駒方面の展望が良く、結果的に登って良かった。 この無名峰を登山対象として登る人は滅多にいないだろう。 山頂からは指呼の間に釜無山が見えたので、程久保山と同様に往路を戻ることなく先へ進む。 鹿の群れが何度も目の前を横切る。 林道の支線に合流して下って行くと、新しいツボ足のトレースがあり、これを辿って行くと5分ほどで立派な釜無山の登山口の標識があった。 山頂への興味もさることながら、同志への興味が湧いてくる。 鬱蒼とした樹林帯を登るイメージでいたが、所々で樹林が切れ、隣の無名峰のみならず、八ヶ岳や中央アルプスそして北アルプスの山並みも良く見えた。 意外にも山頂付近は平らで木々がなく、北側に180度の展望があった。 12時半に釜無山の山頂に到着。 先行者は地元の富士見の若い方(Kさん)で、雑談を交わしてお互いの写真を撮り合う。 冬の釜無山は2度目とのことだった。 鋸岳への下見に稜線をさらに進んでみると、所々に古い赤テープ類があり、先達者の足跡が伝わってくる。 稜線は所々で樹林が切れ、20分ほどで甲斐駒や鋸、そして仙丈や間ノ岳を望む好展望地があった。 さらに先へと進みたい衝動に駆られたが、明日の朝の出発が早いので自重して引き返す。 途中の林道ではスノーモービルに乗っている人がいた。 大阿原湿原からは登山口の沢入の駐車場へ通じる雪に覆われた通行止めの車道を1時間半ほど下り、5時に駐車場に戻った。 駐車場で明日の準備をした後、蓼科山の登山口の女神茶屋に向かった。


入笠湿原


快晴無風の入笠山の山頂


入笠山の山頂から見た北アルプス南部


入笠山の山頂から見た北アルプス北部と諏訪湖


入笠山の山頂から見た南アルプスと釜無山(手前中央)


入笠山の山頂から見た中央アルプス


入笠山の山頂から見た八ヶ岳


大阿原湿原


釜無山への林道


無名峰の山頂附近から見た八ヶ岳


無名峰の山頂附近から見た南アルプス


無名峰の山頂附近から見た釜無山


無名峰の山頂


釜無山への登りから見た無名峰


釜無山への登りから見た北アルプスと入笠山(手前右端)


釜無山の山頂


釜無山の山頂


釜無山の先の稜線の好展望地から見た甲斐駒(中)と鋸岳(右)


釜無山への明るい稜線を戻る


釜無山からの下りから見た八ヶ岳


2 0 1 1 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P