2  0  1  1  年     1  月  

《 10日 》    白泰山 ・ 赤沢山

栃本広場 〜 白泰山 〜 赤沢山    (往復)

    3連休の最終日も冬型が緩まず、日帰りで秩父の山に行くことにした。 以前から気になっていた栃本から十文字峠越えの古道を辿り、白泰山を経て赤沢山に登った。 無雪期で日の長い秋なら栃本を起点に十文字峠手前の四里観音から柳小屋に下って周回することも可能だが、冬期はそれは叶わない。 『栃本広場』というハイキングコースの起点の駐車場に前泊し、翌朝そこから1キロほど車道を車で走った白泰山への登山口を6時半に出発。 予想どおり他に車はない。 登山口の標高は1000mを超えていたが、雪はなかった。 顕著な尾根道を1時間少々登り下りを繰り返しながら進むと、一里観音の手前で十文字峠への古道と合流した。 登山道には5センチほどの根雪の上に昨日の新雪が僅かに積っていた。 一昨日のものと思われる単独者のトレースが十文字峠方面に向かってついていた。 間もなく旅の安全を願って一里ごとに置かれたという石仏(一里観音)があり、武州と信州を結んでいた古道の往時の面影が偲ばれた。 樹間からは左手に和名倉山、右手には両神山が垣間見られ、秩父の山を歩いているという実感が湧いてくる。 1500mを超えた辺りから雪は多くなり、トレースのお世話になる。 白泰山は縦走路から外れているばかりか展望にも恵まれない不遇な山だが、縦走路から30分ほどかけて往復する。 縦走路に戻り白泰山の基部を北から巻いて行くと、間もなく二里観音の置かれた白泰山避難小屋に着いた。 避難小屋のすぐ先に『のぞき岩』という南西面が開けた露岩があり、雁坂嶺、破風山、木賊山、甲武信ケ岳、三宝山、武信白岩山などの奥秩父の山々が一望出来た。 この角度と距離から奥秩父の山を眺めたのは初めてでとても新鮮だった。 二里観音から三里観音方面へと更に古道を辿り、緩やかな登り下りを繰り返しながら赤沢山へ向かう。 赤沢山も白泰山と同様に縦走路が山頂を通っていないばかりか、基部からの標識もなかった。 積雪のため踏み跡の有無は不明だが、鹿のトレースを辿って基部から10分ほど藪を漕いで登ると、『赤沢山』と石に書かれた展望のないピークに着いた。 ピークから更に30mほど先に進むと、意外にも先ほどの『のぞき岩』以上に開けた露岩があり、八ケ岳や西上州の山々も良く見えた。 陽当たりが良く風のない露岩でのんびりと展望を楽しみ、1時過ぎに往路を引き返す。 結局一日中誰とも出会うことなく5時前に登山口に下山した。


栃本から十文字峠越えの古道を辿る


一里観音


一里観音から二里観音へ


展望に恵まれない不遇な白泰山の山頂


雪が多くなり、トレースのお世話になる


縦走路から見た両神山


二里観音


白泰山避難小屋


避難小屋の内部


のぞき岩


のぞき岩から見た奥秩父の山々(中央奥が甲武信ケ岳)


赤沢山の山頂


好展望の赤沢山の山頂直下の露岩


赤沢山の山頂直下の露岩から見た八ケ岳


2 0 1 1 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P