山行の報告（２０１０年１２月）

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《２３日》太刀岡山・鬼頬山・黒富士・升形山・曲岳・金ケ岳・茅ケ岳

太刀岡山登山口～太刀岡山～鬼頬山～黒富士～升形山～曲岳～観音峠～金ケ岳～茅ケ岳～ホッチ峠～太刀岡山登山口（周回）

冬型が一段と強まり、高い山では風が強そうなので今は低山ハイクが一番だ。　数日前に雪が降ったようなので、新雪を踏んで歩くことを目論み、再び天気の良い山梨の山に行った。　中央道の境川ＰＡで前泊し、甲府昭和ＩＣから昇仙峡方面に３０分ほどの太刀岡山登山口に向かう。　早朝のためか、１０台分ほどの駐車場に車はなかった。　６時半に登山口を出発。　少し日が延びたようでヘッドランプは不要だ。　『ハサミ岩』と呼ばれる岩峰まで登ると、平見城の集落を挟んで茅ケ岳や今日の最終目標の金ケ岳が朝陽を浴びて赤く染まっていた。　その右隣りには名前のとおり少し斜に構えた曲岳が見えた。　『ハサミ岩』を過ぎると冬枯れの木々の樹間から甲斐駒や鳳凰三山が見えたが、予想どおり稜線には寒々しい雲が取り付いていた。　登山口から１時間ほどで最初のピークとなる太刀岡山の山頂に着く。　３６０度ではないものの、明るい山頂からの展望はまずまずで、逆光ながらも富士山が良く見えた。　標高こそ低いが『山梨百名山』の標柱があった。　その時は分からなかったが、下山後に麓から見た迫力ある山容に百名山に選ばれた理由が分かった。　意外にも稜線には新雪はなく、古い雪が登山道の傍らに散見されただけだった。　平見城の集落からの林道が通じている越道峠に下り、次のピークの鬼頬山（おにがわやま）への急坂を登って顕著な尾根道を八丁峰を経て黒富士へ縦走する。　今日二番目の『山梨百名山』の黒富士は山頂も明るいが、山頂直下にも展望の良い露岩があり、八ケ岳や金峰山などの眺めが良かった。　天気は南部ほど良く、先日行った十枚山から八紘嶺への山並みもすっきり遠望された。　陽だまりのような山頂は貸し切りで、３０分ほどゆっくり寛ぐ。　次のピークの升形山は縦走路から少し離れているためか標識はないが、指呼の間に見えるの山頂に向かって明瞭な踏み跡を１０分ほど辿る。　山頂の露岩は猫の額ほどしかないが、３６０度の大展望に恵まれた良い山だ。　眼前の八ケ岳の稜線にも寒々しい雲が取り付いていた。　縦走路に戻り、曲岳方面に進む。　途中の八丁峠付近には車道が通じているが、今日は全く人影がない。　今日三番目の『山梨百名山』となる曲岳の山頂も南側が開けて明るい。　太刀岡山もだいぶ遠くなった。　山頂から車道が通じている観音峠に向けて急坂を一気に下る。　計画では観音峠から金ケ岳を往復して太刀岡山登山口まで車道を１時間ほど歩くことにしていたが、登山道に雪がなく早めに峠に着いたので、金ケ岳からさらに茅ケ岳に縦走を続け、茅ケ岳の登山口から車道を歩き、ホッチ峠を越えて太刀岡山登山口まで歩くことにした。　観音峠から金ケ岳への登山道は痩せ尾根や岩場もあり、ハイキングコースという感じではなかった。　背後の曲岳が目線の高さになるとようやく登山道に雪が現れたが、気温が高くアイゼンを着けるほどではなかった。　今日一番の標高の金ケ岳は明るいが展望は南面しかないので、写真だけ撮って休まず茅ケ岳に向かう。　今日は茅ケ岳を経て金ケ岳に登った人が一人だけいたようで新しいトレースがあった。　３時前に最後のピークとなる茅ケ岳に到着。　展望も良く人気のある山なのでいつも賑わっているが、今日は私達だけで貸し切りだ。　太刀岡山、鬼頬山、黒富士、升形山、曲岳、そして金ケ岳と辿ってきたピークと稜線が手に取るように分かって面白い。　意外にも今日四番目の『山梨百名山』には標柱が二本立っていた。　標柱の裏にはその理由が書かれた新聞記事が貼られていたが、何故かこの山の標柱だけが何度も壊されたり、盗難にあったりしているとのことだった。　山頂から１時間ほど下ると登山口の手前で車道（冬期通行止め）に合流したので、そこから別荘地となっているホッチ峠を越えて太刀岡山登山口まで延々と１時間半ほど車道を歩いた。　日没後に麓から見えた太刀岡山は凄い迫力があり驚かされた。