2 0 1 0 年  6 月  

《 12日 〜 13日 》    烏帽子岳 ・ 北股岳 ・ 門内岳 ・ 地神山 ・ 頼母木山

    飯豊山荘 〜 石転び沢 〜 梅花皮小屋 〜 烏帽子岳 〜 梅花皮小屋(泊) 〜 北股岳 〜 門内岳 〜 頼母木山 〜 丸森尾根 〜 飯豊山荘  (周回)

    入梅前の週末は山仲間のハイジさんと七倉から七倉尾根を登って船窪小屋の冬期小屋に泊まり、翌日は蓮華岳を登って針ノ木峠から扇沢に下る計画でいたが、直前の天気予報で日曜日の長野の天気が曇りになったため、少しでも天気の良い飯豊に急遽計画を変更した。 偶然にも先週飯豊を計画していたが、直前の天気予報で急遽富山の山に変更した山仲間の西さん&セッちゃんともご一緒することとなり、図らずも5人の賑やかなパーティーとなった。 今回のルートは5年前にその西さん&セッちゃんと飯豊山荘から日帰りで登った石転び沢を辿り、梅花皮小屋に泊まって翌日は稜線を北上して丸森尾根を下る(前回は梶川尾根を下った)という計画とした。 金曜日の夜に春日部でハイジさんと合流し、伊勢崎ICから関越道・北陸道を経て日本海東北道の荒川胎内ICまで車を飛ばし、113号線の道の駅『関川』で前泊する。 翌朝6時過ぎに西さん&セッちゃんと道の駅で合流して登山口の飯豊山荘に向かう。 天気は良いが気温が高く、すでに山々の稜線は霧のベールに包まれていた。 飯豊山荘の先の駐車場には車が意外と多くて驚く。 7時半に駐車場を出発し、石転び沢の入口の温身平まで30分ほど林道を歩く。 温身平に着くとすっきりとはいかないものの、稜線も見えるようになってホッとした。 タニウツギやサンカヨウの咲く新緑の眩しい梅花皮沢の左岸に沿って登り始める。 標高はまだ500mほどしかないので日向は暑い。 温身平から1時間ほどで夏道を外れて沢を埋める雪渓に下り立つ。 再び曇り空となってしまったが、涼しくて登るには快適だ。 この辺りの雪渓は上部の急斜面とは違い、とてもなだらかで歩き易い。 ゆっくりとしたペースで1時間ほど雪渓を登って行くと夏道の終点となる石転び沢の出合に着いた。 出合で一服して雪解け水を汲み、進路を左にとって石転び沢へと入る。 前方には日帰りと思われる先行者が十数名見られたが、意外にもスキーの人はいないようだ。 40分ほど緩やかな雪渓を登り、少し傾斜の出てきた所で早めにアイゼンを着ける。 吹き下ろしてくる風が涼しくて気持ちが良いが、上空の雲の流れが速く、稜線の天気が少し気掛かりだ。 中間部から上部にかけては傾斜が少しずつ増してくるが、雪は充分締っていてコースタイム以上の早さで登れる。 体力に勝る西さん&セッちゃんはどんどん先に進んでいく。 時折、大きな石や雪の塊が音もなく上から転がってくる。 まさに“石転び沢”の名のとおりだ。 上部では部分的に40度近い急斜面となり、前回登った時は時間帯が早く先行者もトレースもなかったので補助ロープでアンザイレンしたが、今日は先行者の立派なトレースを辿るため、全くその必要性は感じなかった。 さらにありがたいことに稜線に近づくにつれて再び天気が回復し始めた。 1時前に先に到着していた西さん&セッちゃんに迎えられて稜線の鞍部に建つ梅花皮小屋に到着。 意外にも小屋には今日から週末のみ入るという管理人さんがいた。 避難小屋の傍らのお花畑は前回よりも花が少なめだったが、雲はなくなり残雪の大日岳の眺めが素晴らしい。 宿泊代の@1500円を支払って荷物を解き、昼食を食べてから縦走路を南下し、梅花皮岳を経て烏帽子岳に登る。 豪雪を誇る飯豊だが一部を除いてすでに稜線には雪がなく、色々な高山植物が咲き始めていた。 中でもハイマツや熊笹の茂みの中の峰桜が“満開”で目を楽しませてくれた。 空身なので1時間足らずで烏帽子岳に着いた。 本山、大日岳、北股岳といった飯豊を代表するピークや二王子岳、蒜場山などの新潟の山々が良く見えた。 暑くもなく寒くもない正に登山日和で、どこまでもたおやかな稜線を辿って行きたい衝動に駆られる。 後ろ髪を引かれる思いで往路を戻り、避難小屋に着いてからハイジさんを誘って指呼の間の北股岳へも登る。 ハクサンイチゲの大群落に歓声を上げながら一部が残雪に覆われた登山道を30分ほど登り、すでに誰もいなくなった静かな北股岳の山頂に着く。 山頂からの雄大な展望を充分堪能し避難小屋に戻ると、私達以外に十数名の宿泊者がいた。 登山口への道路の開通、これから始まる梅雨、高山植物、残雪の山々の展望・・・・これらを考えると今が正に飯豊の旬の時期とも言えるので、管理人さんが入られていたのも頷けた。 梅花皮小屋には初めて泊まったが、室内に水洗トイレが3つもあり山小屋並みに広く快適だった。 夕食後はセッちゃんが雪渓の雪を利用して作ってくれたプリンを皆で頂く。


飯豊山荘から石転び沢の入口の温身平まで30分ほど林道を歩く


新緑の眩しい温身平


温身平から1時間ほどで夏道を外れて沢を埋める雪渓に下り立つ


石転び沢の出合から見た石転び沢


石転び沢の出合から見た石転び沢(2005年6月)


石転び沢の下部の緩やかな雪渓を登る


石転び沢の中間部からアイゼンを着けて登る


中間部から上部にかけては傾斜が少しずつ増してくる


上部の急斜面を先行者の立派なトレースに助けられて登る


稜線直下から見た北股岳


稜線直下から見た梅花皮小屋


山小屋のように立派な梅花皮小屋


雪のない稜線を梅花皮岳へ登る


梅花皮岳の山頂


梅花皮岳から烏帽子岳へたおやかな稜線を辿る


烏帽子岳の山頂から見た飯豊本山


稜線のいたる所にハクサンイチゲが見られた


北股岳の山頂直下から見た大日岳


梅花皮小屋と石転び沢の雪渓


北股岳の山頂から見た門内岳方面の縦走路


広くて快適な梅花皮小屋


    翌朝は4時に起床し、5時半に避難小屋を出発。 雲間からではあるが、小屋の窓からご来光を拝むことが出来た。 一昨日の夜の天気予報では午後から天気は下り坂ということだったが、昨日以上に良い天気となりそうで嬉しかった。 朝の爽やかな北股岳の山頂で展望を満喫してから門内岳、地神山を経て頼母木山へと、たおやかな稜線を漫歩する。 シラネアオイやチングルマなどが所々に見られたが、何と言っても丸森尾根が突き上げる地神北峰から頼母木山の間のハクサンイチゲとハクサンコザクラの大群落が見事で足が前に進まなくなる。 長閑な頼母木山の山頂は昼寝でもしていきたくなるような心地良さだった。 エブリサシ岳が手の届きそうな所に望まれ、胎内ヒュッテに車を1台デポしてこなかったことを後悔した。 地神北峰に戻り、丸森尾根を下る。 しばらく残雪に覆われた広い顕著な尾根を下って夏道に入ると、予想どおりタムシバ ・ ツツジ ・ カタクリ ・ ツバメオモトなどの高山植物のオンパレードとなった。 予想以上に天気が持ってしまったので、下るにつれて暑さが増してくる。 途中の『夫婦清水』の冷たい水で喉を潤したが、そこからの下りは夏の暑さに苦しめられた。 稜線は天国、麓は地獄だ。 1時前に登山口の飯豊山荘に下山。 車で10分ほどの梅花皮荘で入浴し、そこからさらに車で下った『またぎの里』という食事処で手打ち蕎麦に舌鼓を打った。


雲間からのご来光


梅花皮小屋から見た北股岳


北股岳の山頂直下から見た石転び沢


北股岳の山頂


北股岳の山頂


門内岳へのたおやかな稜線を漫歩する


門内岳の山頂(背後は二王子岳)


門内岳の山頂から見た北股岳


バイオトイレ棟が増築された門内小屋


梶川尾根の分岐付近から見た北股岳(中)と梅花皮岳(左)


梶川尾根の分岐から地神山へ


白いシラネアオイ


地神山の山頂から見たエブリサシ岳


ハクサンイチゲとハクサンコザクラの大群落


長閑な頼母木山の山頂


頼母木山の山頂から見たエブリサシ岳


残雪に覆われた広い丸森尾根を下る


タムシバの花


登山口の飯豊山荘


2 0 1 0 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P