2 0 1 0 年  5 月  

《 15日 〜 16日 》    燕岳 ・ 大天井岳 ・ 常念岳 ・ 蝶ケ岳

    中房温泉 〜 燕山荘 〜 燕岳 〜 大天井岳 〜 大天荘冬期小屋(泊) 〜 常念岳 〜 蝶ケ岳 〜 三股  (縦走)

    先週行った“避難小屋掘り起こしツアー”のリベンジ?のターゲットとしての大天井岳山頂直下の大天荘の冬期小屋を選び、燕岳から蝶ヶ岳への縦走を考えた。 槍・穂高の展望に秀でるこの縦走路はGWには人気が高いが、今の時期なら静かな山歩きが期待出来ると思った。 計画は極めて安直だったが、先週苦楽を分かち合った山仲間の西さん&セッちゃんが付き合ってくれることとなり、さらに西さんが先月白馬主稜でご一緒したKさんを誘ったので総勢5人のパーティーとなった。 常念小屋と蝶ヶ岳ヒュッテの冬期小屋には泊まったことがあるが、大天荘の冬期小屋は残雪期に泊まれる貴重な稜線の避難小屋だ。 金曜日の夜に長野道の筑北PAで各々の車に前泊し、翌朝車1台を下山口の三股に置き、登山口の中房温泉でKさんと合流して7時に出発。 意外にも中房温泉の駐車場はそれなりに賑わっていた。 暑くもなく寒くもなく爽やかで、絶好の登山日和だ。 前後に数パーティーの姿が見られたが、大きな荷物を背負ったパーティーはいなかった。 残雪は意外と多く、第二ベンチを過ぎると早くも残雪が登山道を覆い始め、2時間ほど登った富士見ベンチからアイゼンを着けて登る。 時折、昨日燕山荘に泊まったと思われる年配の登山者が下ってくる。 すでに営業を開始していた合戦小屋からは冬ルートとなっていたが、要所要所に立てられたワンドとトレースのお蔭でコースタイムよりも早く登れた。 合戦尾根に出てからも風は殆どなく、結局予定よりも1時間以上早く10時半過ぎに燕山荘に着いた。 天気は快晴で空気も澄んでいたので、お馴染みの裏銀座の山並みを充分堪能することが出来た。 風もなく天候も安定していたので、山小屋の前のベンチでのんびりと寛ぎ、少し早いランチタイムとした。 計画にはなかったが、私とKさんのみ燕岳を登りに行き、先に出発した妻や西さん&セッちゃんを追いかけるように正午に燕山荘を出発した。 ありがたいことに表銀座の縦走路にも風はなく、登山道も露出していたのでコースタイムどおりに歩ける。 蛙岩辺りまでは燕山荘から散策する人が見られたが、そこから先は予想どおり人影はなくなった。 槍ヶ岳は言うに及ばず、鷲羽 ・ 水晶 ・ 野口五郎 ・ 双六 ・ 三俣蓮華、そして振り返れば立山 ・ 剱 ・ 針ノ木 ・ 蓮華 ・ 鹿島槍と北アルプスの名だたる山々が一望される表銀座の縦走路はやはり素晴らしいの一言に尽きる。 大天井岳の基部の槍ヶ岳への縦走路との分岐から山頂までは残雪が残り、アイゼンを着けて所々で露出している登山道に沿って登る。 何故かこの辺りで雷鳥のつがいが多く見られた。 3時過ぎに静かな大天井岳の山頂に到着。 しばらく大天井岳に隠されていた槍ヶ岳の展望が圧巻だ。 今日は空気が澄んでいるので、この時間になっても北アルプスの殆どの山が見渡せた。 すぐ足元にはお目当ての大天荘の冬期小屋の屋根が見えている。 時間的にも体力的にも充分常念小屋まで行けるが、今日の目的はこの小屋に泊まることなので、快晴無風の山頂でゆっくりと展望を楽しみ、今宵の宿へと僅かに下る。 予想どおり小屋には先客はいなかった。 母屋の大天荘とは別棟となっているこぢんまりとした冬期小屋の内部は大きな二段ベットになっていて、各々6〜7人は楽に寝れそうな感じだった。 1階の土間は吹き込んだ雪が溶けて水浸しになっていたので、2階を利用することにした。 水を作り夕食の準備もほぼ終わった頃、意外にも男女4人のパーティーが入ってきた。 先ほど燕岳の山頂で写真を撮り合った方達だった。 思惑どおり貸切りとはいかなかったが、久々にKさんから数々の武勇伝を拝聴したりしながら楽しい一夜を過ごすことが出来た。


登山口の中房温泉


残雪は意外と多く、富士見ベンチからアイゼンを着けて登る


すでに営業を開始していた合戦小屋で寛ぐ


合戦小屋からは要所要所に立てられたワンドとトレースに従って冬ルートを登る


合戦尾根


合戦尾根から見た大天井岳


合戦尾根から見た餓鬼岳(右)と鹿島槍(中央奥)


合戦尾根から見た槍ヶ岳


燕山荘から見た燕岳


燕山荘から見た裏銀座の並み(左から鷲羽 ・ 水晶 ・ 野口五郎)


燕岳の山頂


燕岳の山頂から見た北燕岳(背景は立山 ・ 剱 ・ 針ノ木 ・ 蓮華 ・ 鹿島槍)


燕岳の山頂から見た大天井岳(右)と常念岳(左奥)


縦走路から見た大天井岳


縦走路から見た双六と三俣蓮華(中央奥)


2699mの小ピーク


登山道が露出していたのでコースタイムどおりに歩ける


縦走路から見た大天井岳


大天井岳の山頂直下では雷鳥のつがいが多く見られた


大天井岳の山頂直下を登る


大天井岳の山頂直下から俯瞰した高瀬湖


大天井岳の山頂


大天井岳の山頂から見た穂高


大天井岳の山頂から見た槍ヶ岳


大天井岳の山頂から見た常念岳


大天井岳の山頂から見た燕岳方面と辿ってきた縦走路


山頂から大天荘冬期小屋へ僅かに下る


大天荘冬期小屋


こぢんまりとした冬期小屋の内部


鷲羽岳の肩に沈む夕陽


    翌朝は3時に起床し4時半に出発。 あいにく北東の方向に雲があり、すっきりとしたご来光は拝めなかったが、天気はまずまず良い。 登山道は東天井岳まで残雪に覆われている部分もあったが、トレースもあり傾斜も緩やかだったのでアイゼンは着けずに歩く。 東天井岳から少し下るとあとはずっと登山道が露出していて歩き易くなった。 6時半に常念小屋に着き、小屋の前のベンチで一服する。 空気は冷たく澄んでいてとても清々しい。 槍ヶ岳の雪もまだまだ白くて綺麗だ。 ここから山頂まで一気に400mの登りである。 大小の岩が散在するこの道を春夏秋冬何度登ったことだろう。 山頂直下の前常念岳への登山道の分岐の手前から雪が頂稜部を覆い始め、僅かな距離だがアイゼンを着けて登る。 8時前に静かな常念岳の山頂に着く。 この頂からの展望が叶えられなかった記憶はないほど相性はとても良い。 今日も素晴らしい槍と穂高の展望に釘付けとなる。 山頂でのんびりと寛ぎ、再び雪がなくなった登山道を蝶ケ岳方面に一気に下る。 300m以上下りきった鞍部からは小さなアップダウンを繰り返しながらの稜線漫歩となる。 今日も稜線には風がなくありがたい。 蝶ケ岳に近づくにつれカメラの被写体が槍から穂高に変わる。 途中の樹林帯から再び登山道が残雪で覆われるようになったが、トレースもありアイゼンは着けずに歩く。 体力に勝るKさんはどんどん先行して行くが、私達はマイペースで登る。 残雪の蝶槍がいつもよりも立派に見える。 振り返ると大天井岳もだいぶ遠くになった。 運よく雪は締っていたので踏み抜きで苦労することは全くなかった。 11時過ぎに静かな蝶槍の山頂に着く。 すでにKさんの姿はなく、蝶ケ岳ヒュッテまで行ってしまったようだ。 昨日同様に空気がとても澄んでいるため、素晴らしい展望は朝から続いたままだ。 来週登る山が見当たらない。 計画は安直だったが、この展望に勝るものはないだろう。 予定よりもだいぶ早く正午に蝶ケ岳ヒュッテに着き、食堂の入口のテーブルでランチタイムとする。 12時半過ぎに槍と穂高に別れを告げてヒュッテから下山口の三股へ下る。 ここから先は急斜面で残雪が多い。 山頂から少し下った所は16年前の同時期に蝶沢の源頭まで雪渓を200m余り滑落した忌まわしい思い出の(終焉の地になっていたかもしれない)場所だ。 トレースは明瞭だが同じミスは許されないのでロープで確保しながら慎重に下る。 気の抜けないトラバースの斜面が続いたので途中からは念のためアイゼンも着ける。 ここまでが楽すぎたので最後の三股への下りが一番の核心となった。 まめうち平の平坦地を過ぎてようやく残雪がなくなり、3時半に三股の駐車場に着いた。 中房温泉に車を回収しに行き、いつものしゃくなげ荘で入浴した後、Kさんの行きつけの蕎麦屋で夕食を食べた。


4時半に大天荘冬期小屋を出発


東天井岳へ所々残雪に覆われている登山道を歩く


東天井岳からの下りから見た横通岳(左)と常念岳(中)


朝陽が当たり始めた槍ヶ岳


横通岳からの下りから見た常念岳(手前に常念小屋)


常念小屋の前のベンチで一服する


常念岳へ登る


山頂直下の残雪を登る


常念岳の山頂


常念岳の山頂から見た槍ヶ岳


常念岳の山頂から見た穂高


常念岳の山頂から見た大天井岳


常念岳の山頂から見た蝶ケ岳


縦走路から振り返り見た常念岳


縦走路から見た蝶槍


縦走路から見た穂高


蝶槍へ登る


蝶槍の山頂から見た槍ヶ岳


蝶槍の山頂から見た常念岳


蝶槍の山頂から見た穂高


蝶槍の山頂から見た霞沢岳(手前)と乗鞍岳(奥)


蝶槍から蝶ケ岳へ


閑散とした蝶ケ岳ヒュッテ


蝶ケ岳ヒュッテから三股へ下山する


三股への下山路から見た常念岳


蝶ケ岳ヒュッテから三股へ下るルートには残雪が豊富にあった


気の抜けないトラバースの斜面が続く


2 0 1 0 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P