2 0 0 9 年  2 月  

《 28日 》    四阿山 <スキー>

四阿高原 〜 四阿山  (往復)

    天気予報が直前に好転したため、急遽山仲間のゆきさんと山スキーに行くことになった。 先週に引続き前々日にまとまった雪が降ったため、行き先は登山口へのアプローチ等に全く問題ない四阿山になった。 冬の四阿山は今回で3度目だ。 未明に自宅を出発し、途中でゆきさんと合流して8時過ぎに登山口の『あずまや高原ホテル』の駐車場を出発。 心配していた雪は林道の入口から充分にあり、まずは一安心だ。 駐車場で挨拶した2人は共につぼ足で登っていかれたが、私達は迷わずシールで登る。 緩やかな冬枯れの明るい樹林帯を30分ほど登ると無木立の牧場となり、正面に四阿山と中四阿そして根子岳が並んで望まれ、展望が一気に広がる。 天気は予報以上の快晴となり、風もなく絶好の登山(山スキー)日和となった。 だだっ広い牧場の緩やかな斜面を僅かに登ると、北アルプスの銀嶺が頭を揃え、その呆れるほど素晴らしい展望に皆でため息をつく。 振り返れば、逆光ながら湯ノ丸山や篭ノ登山、そして白い煙を吐く浅間山が間近に望まれた。 先日の噴火がなかったら、今日は浅間山に登っていたかもしれない。 ほぼ登山道どおりに牧場の緩やかな斜面をお喋りしながらのんびりムードで登る。 牧場を過ぎると明るく開放的な白樺の疎林となる。 風もなく春山のような強い陽射しで汗が噴き出してくる。 しかしながら空気が乾燥しているため青空と展望は全く衰えを見せない。 山スキーのルートとしては少々魅力に欠けるかもしれないが、類稀な展望の良さと開放感がこの山の魅力だ。 白樺林を抜けると斜度が一段と急になり、まるで森林限界のように木々が無くなった。 ここは普段は風の通り道らしく、大小の岩が雪の上に露出していた。 間もなく牧場からは見えなかった四阿山の頂稜部が小さく望まれた。 雪が多ければ巨大な樹氷となる僅かばかりの針葉樹林の木々の間を抜けると、それまで中四阿に隠されていた妙高・火打・焼山・高妻・黒姫・飯縄・戸隠・雨飾などの北信の山々が隈なく望まれ、またまた足が先に進まなくなる。 主稜線の根子岳への分岐を過ぎると間もなく指呼の間に四阿山の山頂が見え、すでに眼下となった根子岳が大きく望まれた。 雪の状態が良かったので、スキーを履いたまま雪庇の発達した頂上稜線を進み、登山口から4時間ほどで四阿山の山頂に着いた。 先行した2人の方も風のない山頂でのんびりと寛いでいた。 生憎草津や谷川岳方面の山々には雲が取り付いていたが、360度の大展望は掛け値なしに素晴らしかった。 ありがたいことにいつも風が強い山頂も今日は風が無い。 天気が崩れる心配は全くなく、山頂から1時間も滑れば下ってしまえるので、眼前の大展望を愛でながらのんびりと1時間半も山頂に居座った。 2時前にようやく重たい腰を上げ、すでに私達だけの貸切となった山の斜面に思い思いにシュプールを描く。 中間部の単調で退屈な斜面を嫌って途中からは登ってきたトレースを外れ、滑りたい斜面を選んでは勝手に滑り込んでいったため、その後の修正に苦労する羽目になってしまったが、これも山スキーならではの面白さだ。 最後は裾野の牧場で右往左往した結果、だいぶ菅平方面に行き過ぎてしまったことが分かり、牧場の柵に沿って緩やかに登り返す。 間もなく先行者のシュプールに合流し、林道に沿った樹林帯を登山口まで滑った。


牧場の緩やかな斜面を登る


北アルプスの大展望に足が止まる


北アルプスの銀嶺


四阿山(右端)に向けてのんびりムードで登る


だだっ広い牧場


明るく開放的な白樺の疎林


里宮付近から見た中四阿


衰えることを知らない青空と北アルプスの展望


白樺林を抜けると森林限界のように木々が無くなる


四阿山の頂稜部を望む


針葉樹林帯へ


中四阿越しに見た北信の山々


四阿山への頂上稜線


四阿山の山頂直下


山頂手前の雪庇


四阿山の山頂(到着時)


四阿山の山頂から見た根子岳


四阿山の山頂から見た白煙を吐く浅間山


四阿山の山頂(下山時)


山頂手前の雪庇


頂上稜線を滑る


針葉樹林帯の下を滑る


針葉樹林帯の下を滑る


トレースを外れて滑る


裾野の牧場を滑る


2 0 0 9 年    ・    山 行 の 報 告    ・    T O P