8月12日、今回の滞在中で唯一計画したスイスのシュヴァルツホルンに向かう。 ランデックI.Cで高速道路を降りてサン・モリッツへ通じる180号線に入る。 道幅の狭い峠道の国境には検問所のような小さな建物があったが、何の制約もなくスムースに通過できた。 ズシュという小さな町からダヴォス方面への山岳道路に入る。 ハイキングトレイルの道標が立つ登山口には無料の駐車場とポストバスの停留所があった。
ハイキングトレイルは良く整備されていて歩き易い。 麓からは尖って見えるシュヴァルツホルンの弱点を突くように、ラーデュナー・ロートホルン(3022m)とのコル(シュヴァルツホルン・フルッガ)に向かって山腹を延々と緩やかにトラバースしていく。 トレイルの両脇には季節の花々が多くて楽しめた。 中間点となるトレイルの分岐からはシュヴァルツホルンの山頂の十字架が見えた。 分岐から僅かに登るとシュヴァルツホルン・フルッガに着き、懐かしいサン・モリッツ方面の山々が望まれた。
コルから山頂への広い尾根は傾斜が緩くて登り易く、サン・モリッツやダヴォスから近いこの山の週末の混雑が予想された。 山容どおりの狭い山頂には避雷針が取り付けられた十字架が立ち、オーストリアの山と同じ規格のレジストリーBOXが備え付けられていた。 高度感のある山頂からの展望は素晴らしく、20年前に登頂したピッツ・ベルニーナやピッツ・パリュなどが遠望された。