8月21日、観光地のボウ・レイクの湖畔の駐車場から出発する。 駐車場からは先日登ったサーク・ピークが望まれた。 早朝のボウ・レイクには風がなく、周囲の山々を映す湖面が清々しい。 ボウ・グレーシャー・フォールズのトレイルヘッド(TH)から湖畔をしばらく歩き、オレンジ色のリボンがある取付きから山に入る。 登山道のような踏み跡は明瞭だったが、途中からリボンがある道とリボンがない道に分かれた。 とりあえずリボンがある道を登ったが、結果的にどちらを登っても森林限界の手前で合流していた。 森林限界からはジミー・シンプソン・ジュニアの山頂が頭上に見えた。
森林限界からは山頂方向ではなく、踏み跡に従って左手の岩壁に向かってトラバース気味に進む。 岩壁直下の急なルンゼの登りは見た目よりも容易で、登り終えるとそこはケルンが積まれた広場になっていた。 広場はまるで展望台のように周囲の山々や眼下のボウ・レイクの展望が良かった。
稜線出合の広場からは山頂に向けて傾斜の緩い広い尾根を登る。 踏み跡は薄いがどこでも歩けるので直登する。 足元の草付きが岩屑に変わると踏み跡は再び明瞭になり、左手の尾根の背に乗ると“お父さん”のマウント・ジミー・シンプソンとその長い側壁が眼前に望まれた。 尾根は次第に痩せていくがとても登り易く、山頂まで明瞭な踏み跡が続いていた。
ジミー・シンプソン・ジュニアの山頂には大きく立派なケルンが積まれ、その懐には黒色のレジストリーカプセルが置かれていた。 箱の中には先人が足跡を記したメモ帳が入っていたので、登頂記念のコメントを記した。 高度感のある山頂からの展望は新鮮で、眼前にはマウント・ジミー・シンプソンが圧倒的な迫力で鎮座していたが、山火事の影響で遠くの山々や眼下のボウ・レイクの展望が冴えなかったのが玉にキズだった。
山は一日中貸し切りだったが、下山後のボウ・レイクの湖畔には多くのハイカーの姿が見られた。
山域 バンフ国立公園
THへの距離 220km THへの時間 2:20
THの標高 1948m 山頂の標高 2775m
単純標高差 827m 累積標高差 850m
歩行距離 6.8km 所要時間 6:00