8月13日、明日以降もしばらく続く登山のスケジュールを考慮し、未明にトレイルヘッド(TH)を出発。 熊以外の大型動物との遭遇も暗い時間帯では危険なので、熊鈴の他にステレオを鳴らしながら歩く。 THから最初の見所となるボージョー・レイクまでは7.5キロの長い道のりだが、幅が広く登り易いハイキングトレイルだったので助かった。 ボージョー・レイクの手前からはマウント・ボージョーの側壁が圧倒的な高さで望まれるようになった。 ボーウジョー・レイクは切り立った岩峰に囲まれた奥ゆかしい小さな湖だった。
ボージョー・レイクを過ぎると間もなく森林限界となったが、トレイルは相変わらず良く整備されていて歩き易い。 明るく開放的な広い谷からハービー・パス(峠)までの間にはネームレスを含めて三つの小さなレイクがあった。 意外にもトレイルエンド(TE)となるハービー・パスには標識の類いは一切なく、マウント・ボージョーへの明瞭な踏み跡が続いていた。
TEのハービー・パスを過ぎるとようやくマウント・ボージョーの山頂が見え始め、傾斜が緩い広い尾根を延々と辿っていく。 足元に大小の岩が堆積するようになると勾配がやや増したが、明瞭な踏み跡が山頂まで続いていたので終始登り易かった。
マウント・ボージョーの広い山頂の一番高い所には小さなケルンが積まれ、傍らには新しい気象観測機器が設置されていた。 独立峰らしく山頂からの展望は雄大で、360度の全方向に亘って数えきれないほど無数の山々が望まれた。
山頂からの下山は清々しいレイク毎に足を止めながらゆっくり往路を戻る。 THまでの距離は長いが、傾斜が緩く足に優しい区間が殆どなのが嬉しい。 山火事の影響がない快晴の天気が一日中続いたことも、帰路の足取りを軽くしてくれた。
山域 バンフ国立公園
THへの距離 140km THへの時間 1:30
THの標高 1435m 山頂の標高 2931m
単純標高差 1496m 累積標高差 1620m
歩行距離 23.0km 所要時間 10:30