カラ・パタール(5550m)

   10月22日、モンスーン明けということで今日も早朝から快晴の天気となった。 体調は良くもなく悪くもないが、夜中に頭痛はなく快便も続いた。 起床前のSPO2は80、脈拍は58だった。 妻は私よりも順応が早い(高所に強い)ので今日も元気だ。 今日はカラ・パタール(5550m)への登頂のベースとなるゴラクシェップ(5140m)への半日行程だ。 

   寒々しい食堂で朝食を食べて体を温め、8時過ぎにロッジを出発。 トレッキングルートはヌプツェ(7855m)やプモ・リ(7165m)を眺めながらの緩やかな登りが続き、快晴無風の天気に足取りも軽い。 前方にはすでに多くのトレッカー達の姿が見えた。 1時間ほど歩いてロブチェ・パス(峠)(5110m)の手前まで来ると、今度はゴラクシェップから下山してくる多くのトレッカー達と度々すれ違うようになった。 峠の手前で一息入れていると、私たちの後からも続々とトレッカー達が登ってくるのが見えた。 ここが本当に5000mを超えている場所なのかと目を疑いたくなるような光景だ。 タルチョが張られたロブチェ・パス(峠)を越えると、ますますプモ・リが大きく迫り、その尾根の末端に目指すカラ・パタールの丘が見えた。 降雪によりカラ・パタールの山肌はまだ白い部分が多かった。 その右隣の広大なクーンブ氷河の上流には、チベットとの国境線上のリントレン(6749m)とクーンブツェ(6665m)そしてチベットのチャンツェ(7553m)の三山も見えるようになった。 どこを見ても山、山、山で、カラ・パタールに登る前からもうお腹一杯だ。 

   ロブチェを出発してから3時間ほどで今日の目的地のゴラクシェップ(5140m)のロッジに着いた。 これからカラ・パタールに登る人と下りてきた人でロッジの食堂はごった返していた。 ロッジは汚く宿泊環境も悪いと聞いていたが、一見した感じはそれほどでもなく、以前よりかなり改善されたようだった。 順応が目的のため、カラ・パタールの登頂予定日は明日だったが、風もなく天気が安定してるので、今日のうちに登ることになった。  ララ・ヌードルをすすって、正午過ぎにロッジを出発。 いつの間にかヌプツェも尖った山容に変わっていた。 カラ・パタールへの取り付きは見た目よりも傾斜があって息が切れる。 登り始めて間もなくエベレストが見えた。 意外にも最初の休憩地点で山村さんの知り合いの日本山岳会の広島支部のメンバーと出会った。 これも入山者が多い証拠だ。 登るにつれてプモ・リが眼前に大きく迫り、まるでプモ・リをこれから登りに行くような錯覚を覚える。 足は予想以上に前に進まなくなり、余裕は全くなくなった。 妻や節子さんはここまで上手く順応したようで、しっかりとした足の運びで前を登っている。 他のメンバーも全く問題ない。

   2時過ぎにタルチョが四方に張られた待望のカラ・パタールの山頂に全員一緒に登頂した。 ゴラクシェップから山頂までは通常1時間半ほどらしいが、途中2回休憩したので2時間掛かった。 広く平らな山頂をイメージしていたが、一番高い所は猫の額ほどの尖った岩の上だった。 山頂はこの時間でも多くのトレッカー達で賑わっていた。 眼前にはプモ・リはもちろんのこと、写真集やガイドブックで見たエベレストとヌプツェのコンビが圧倒的な迫力で望まれた。 人が多いのが難点だが、ここからの迫力ある山々の大展望はやはり一見の価値がある。 予想していたよりもエベレストが近くに見えた。 皆で記念写真を何枚も撮りあって喜びを分かち合った。   

   30分ほど山頂に滞在し、足取りも軽くゴラクシェップに下る。 ゆっくり下っても下りは早く、1時間足らずでロッジに着いた。 寝室は寒いので食堂でお茶を飲みながら過ごす。 日没前にロッジ付近から残照のエベレストの頂稜部が僅かに見られた。 夕食はシェルパシチューとモモ(蒸し餃子)。 食堂は混雑のため夕食は交代制になったので、7時には寝室に戻って早々に床に就いた。 就寝前のSPO2は83、脈拍は60で意外と良かった。


トレッキングルートはヌプツェやプモ・リを眺めながらの緩やかな登りが続いた


前方には多くのトレッカー達の姿が見えた


ロブチェ・パス(峠)の手前ではゴラクシェップから下山してくる多くのトレッカー達とすれ違った


タルチョが張られたロブチェ・パス(峠)


ロブチェ・パス(峠)を越えるとプモ・リの尾根の末端に目指すカラ・パタールの丘が見えた


クーンブ氷河の上流の山々    リントレン(左)・クーンブツェ(中)・チャンツェ(右)


クーンブ氷河の下流の山々    タムセルク(右奥)


ヌプツェは次第にその山容を変えていった


ゴラクシェップから見たカラ・パタール(中央手前の丘)


ゴラクシェップのロッジの食堂は多くのトレッカー達でごった返していた


ゴラクシェップからカラ・パタールへ


カラ・パタールへの取り付きは見た目よりも傾斜があって息が切れた


プモ・リが眼前に大きく迫り、まるでプモ・リをこれから登りに行くような錯覚を覚える


ゴラクシェップを見下ろす


登り始めて間もなくエベレスト(中央奥)が見えた


メンバーの足取りは皆しっかりとしていた


アマ・ダブラム(中央奥)を遠望する


カラ・パタールの山頂直下    背景はプモ・リ


カラ・パタールの山頂に全員一緒に登頂した


山頂の一番高い所は猫の額ほどの尖った岩の上だった


山頂から見たエベレスト(左)とヌプツェ(右)


山頂から見たプモ・リ


皆で記念写真を何枚も撮りあって喜びを分かち合った


足取りも軽くゴラクシェップに下る


下山後はロッジの食堂でお茶を飲みながら過ごす


簡素だが清潔だったロッジの寝室


日没前にロッジ付近から残照のエベレストの頂稜部が僅かに見られた


食堂は混雑のため夕食は交代制になった


写  真    ・    アジア(ヒマラヤ)    ・    想い出の山    ・    T O P